バス停ののりばの探し方 - 同じ名前でも場所が違う理由
同じ名前のバス停でも、のりばは 1 つとは限らない
「バス停に着いたのに、乗りたいバスが反対側の道路に停まって行ってしまった」。バスに乗り慣れていない方がいちばん戸惑うのが、こののりば探しです。結論から言うと、同じ名前のバス停でも、のりばは進行方向や系統ごとに複数へ分かれているのがふつうです。鉄道の駅なら改札をくぐれば上り下りのホームが並んでいますが、バス停は道路の上に散らばっています。「◯◯駅前」というひとつの名前の下に、1 番から順に番号の付いたのりばが交差点をはさんで点在する、というのが典型的な姿です。
だからこそ、バス停の名前だけを頼りに向かうと、目の前をバスが素通りしていくように見えることが起こります。この記事では、のりばが分かれる理由を知ったうえで、初めての場所でも自分の乗るべきのりばへまっすぐたどり着くコツを紹介します。
のりばが分かれる理由 1 - 進行方向が違うから
いちばん基本的な理由は進行方向です。バスは道路の左側を走るため、同じ路線でも行き先が逆なら、バスが停まる側も道路をはさんで逆になります。たとえば東へ向かうバスは道路の南側、西へ向かうバスは北側、というように、同じ名前の停留所が道路の両側に 1 本ずつ立ちます。
これは鉄道の「上りホーム」「下りホーム」と同じ構図ですが、バスの場合は 2 つののりばをつなぐ改札も通路もありません。横断歩道を渡って移動することになるので、反対側ののりばだと気づくのが遅れると、信号待ちのあいだにバスが行ってしまうこともあります。目的地がバス停からどちらの方角にあるかをあらかじめ地図で確かめておくと、どちら側ののりばに立つべきかを推測しやすくなります。
のりばが分かれる理由 2 - 系統ごとに停車位置を分けているから
大きな駅の前や交通量の多い交差点では、たくさんの系統が同じバス停名を共有します。全部のバスが 1 か所に停まると、バス同士が数珠つなぎになってしまい、乗る側もどのバスが自分の便かわからなくなります。そこで、系統や方面ごとにのりばを分け、番号を振って整理するのが一般的です。「1 番のりばは◯◯方面、2 番のりばは△△方面」という具合です。
この場合、のりば同士は同じ歩道に数十メートル間隔で並ぶこともあれば、駅前広場のロータリーの中と外に分かれることもあります。同じ交差点をはさんで四つ角それぞれにのりばが立つ場所では、渡る横断歩道を間違えると 2 回渡り直すはめになります。系統番号と方面から自分ののりば番号を先に特定するのが、遠回りしない近道です。
のりばの分かれ方を整理すると、おおよそ次の 3 つの型に収まります。
| 型 | のりばの位置関係 | 探すときの目印 |
|---|---|---|
| 方向別 | 道路をはさんで両側に 1 本ずつ | 目的地の方角へ進む側 |
| 系統・方面別 | 同じ歩道や駅前広場に番号順に並ぶ | のりば番号と方面の案内図 |
| 道路構造による分離 | 隣の通りや交差点の別の角 | 標柱の系統番号・行き先表示 |
のりばが分かれる理由 3 - 道路の構造と一方通行
もうひとつ見落としやすいのが道路構造の事情です。一方通行の道路では、行きと帰りでバスがまったく別の通りを走ることがあります。この場合、同じ名前ののりばが 1 本隣の通りに立っていて、道路の反対側を探しても見つかりません。また、中央分離帯のある広い道路や立体交差の近くでは、横断できる場所が限られるため、のりばが交差点から少し離れた位置に置かれることもあります。
バスがターミナルや折返所を発着する場合には、降車専用の場所と乗車ののりばが分かれていることも多く、降りた場所で帰りのバスを待っても乗れないことがあります。「降りた場所 = 帰りに乗る場所」とは限らない、と覚えておくと迷いにくくなります。
初めての場所で、のりばを見つける 4 つのコツ
理由がわかったところで、実際にのりばを探すときのコツをまとめます。
- 標柱の表示を読む: バス停に立つ標柱には、停車する系統の番号・行き先・時刻表が掲示されています。自分の乗る系統番号と行き先の方面が書かれているかを確認しましょう。書かれていなければ、そこは別方向・別系統ののりばです。
- 系統番号と行き先をセットで覚えておく: 「都 01 系統・◯◯行き」のように番号と行き先をセットで控えておくと、標柱でもバスの行先表示でも照合できます。番号の読み方はバスの行き先表示の読み方で詳しく解説しています。
- 駅前では案内図を探す: 複数ののりばがある駅前広場やターミナルには、のりば番号と方面の一覧を示した案内図が掲示されていることが多いものです。やみくもに歩き回る前に、まず案内図で自分ののりば番号を特定しましょう。東京都交通局の公式サイトにも主要駅ごとのバスのりば案内が掲載されています。
- 迷ったら方角で考える: 目的地がいまいる場所からどの方角かを考え、その方向へ進む側の道路にあるのりばへ向かう、という大づかみな判断も有効です。確信が持てないときは、標柱の時刻表に書かれた行き先や、待っている人に確かめるのが確実です。
ひとつ注意したいのは、工事や催しにともなうのりばの臨時移設です。ふだんの場所に標柱が見当たらないときは、元の位置に移設先を示す貼り紙が出ていることが多いので、慌てずに周囲の掲示を探しましょう。
のりばがわかれば、バスはぐっと身近になる
のりば探しは、バス利用の最初のハードルであると同時に、一度覚えてしまえば二度目からは迷わない類のものです。よく使うバス停については「行きは 2 番のりば、帰りは通りの向かい」というように、自分の生活動線に沿って覚えてしまいましょう。初めての場所へ出かけるときは、地図でバス停の位置に加えて横断歩道や歩道橋の場所まで見ておくと、当日の移動がぐっと楽になります。時間に余裕がないときほど、のりばの取り違えは焦りにつながります。ひとつ前の便を目安に、少し早めにバス停へ着くつもりで動くのが安心です。
のりばで待つところまでできたら、あとは来たバスの行き先を確かめて乗るだけです。乗車から降車までの流れは都営バスの乗り方ガイドにまとめています。あわせて読めば、初めての路線でも安心してバスを使えるようになります。まずは次の外出で、目的地までのバス停とのりばをひとつ調べるところから始めてみてください。