シルバーパス
しるばーぱす
シルバーパスとは
シルバーパスとは、東京都内にお住まいの 70 歳以上の方を対象とした乗車証です。都営バス・都営地下鉄・都電・日暮里・舎人ライナーといった都営交通のほか、都内の民営バス各社の路線でも利用できます。ただし、高速バスや空港連絡バスなど特別料金のバスは対象外です。対象は東京都に住民登録のある満 70 歳以上の方で、寝たきりの方は除くとされています。申し込みは 70 歳になる月の初日から可能です。
毎回の運賃を支払う代わりに、一定の費用を負担してパスを購入する仕組みで、有効期間は毎年 10 月 1 日から翌年 9 月 30 日までを区切りとして更新されます。2026 年 8 月時点の公式案内では、発行費用は年間 1,000 円と 12,000 円の 2 段階です。その年度の住民税が非課税の方、または前年の地方税法上の合計所得金額が 135 万円以下の方が 1,000 円、それ以外の方が 12,000 円という区分で、2026 年 4 月 1 日以降に 12,000 円の区分で新しく購入する場合は半額の 6,000 円に引き下げられています。費用の区分や必要書類は改定されることがあるため、申し込みの前に東京都シルバーパスの公式案内で申し込み時点の条件を確認してください。
使い始めるうえで見落としやすいのが、2026 年 8 月時点の案内では費用の軽減と使える期間の短さが同時に効いてくる点です。発行は年間を通じて受け付けていますが、年度の途中で購入したパスも期限はその年の 9 月 30 日までのため、購入が遅い時期になるほど使える期間は短くなります。たとえば 12,000 円の区分に当たる方が 9 月に新しく購入すれば 6,000 円で済みますが、そのパスが使えるのは 9 月 30 日までです。1,000 円の区分の方は購入時期にかかわらず 1,000 円のため、この軽減は当てはまりません。10 月の更新を待って 1 年分をまとめて使い始めるか、残りわずかでもすぐ使い始めるかは、当面の外出の頻度で判断するとよいでしょう。発行場所はバス会社の定期券発売所など都内に約 150 か所ある常設窓口で、代理人による申し込みも受け付けられています。
持っていると何が変わるか
シルバーパスの最大の価値は、「乗るたびにお金を数える」ことから解放される点にあります。運賃を気にせずバスに乗れるので、買い物や通院はもちろん、「天気が良いから一駅先の公園まで」といった気軽な外出のハードルが下がります。乗り継ぎや遠回りの経路も費用を心配せずに選べるため、混雑を避けてゆったり座れる便を選ぶ、といった使い方もしやすくなります。
都営バスで使うときは、乗車時にパスを乗務員に示すのが基本の使い方です。パスの様式や車内での取り扱いは変わることがあるため、細かな使い方は公式案内で確かめてください。いずれにしても、財布から小銭を取り出す動作がないぶん乗車がスムーズになり、足元が不安な方にも安心です。
一日乗車券との違い
似た使い勝手の乗車券に一日乗車券がありますが、性格はまったく異なります。一日乗車券は誰でも買える「その日 1 日限り」の乗車券であるのに対し、シルバーパスは対象者が限られる代わりに有効期間を通じて使える乗車証です。年齢の要件を満たす方なら、日常的にバスを使う限りシルバーパスのほうが基本の選択肢になり、一日乗車券はパスを持たない家族や友人と出かけるときの選択肢、と整理できます。
高齢の方が安心してバスを利用するための乗り方の工夫は、高齢の方向けの乗り方の記事で詳しく紹介しています。